横須賀三浦の高齢猫さんの飼い主の皆さんこんにちわ。今日は甲状腺機能亢進症についてです。人のバセドウ病に相当する病気ですが、なぜか高齢猫さんに多発します。症状が陽に傾くので非常に見逃されやすい特徴があります。

猫さんの甲状腺機能亢進症、知っていますか?
こんな病気です
甲状腺機能亢進症は、シニア猫さんにとても多い病気です。甲状腺というのどのあたりにある小さな器官から、ホルモンが必要以上に出てしまうことで、体の代謝がどんどん高まってしまいます。10歳を過ぎた頃から増えてくる病気で、特に12〜13歳以降の猫さんでよく見られます。
こんな様子が見られたら
- ご飯はよく食べるのに、なんだか痩せてきた
- お水をよく飲む、おしっこの量が増えた
- やたらと活動的になる、夜中に鳴くことが増えた
- 吐いたり、お腹がゆるくなったりする
- 毛のつやがなくなってきた
- ドキドキと心臓が速い、聴診で雑音が聞こえることもある
「年だから仕方ないか」と思われがちな変化ばかりですが、実はこの病気が隠れていることがあります。
見つけにくいのはなぜ?
ご飯をしっかり食べてくれていると、「うちの子は元気だから大丈夫」と思ってしまいますよね。でも、よく食べているのに体重が減っていくのは、実はこの病気のよくあるサインなんです。ゆっくり進行することも多く、変化に気づきにくいのも見逃されやすい理由のひとつです。
どうやって見つけるの?
血液検査で、甲状腺ホルモン(T4)の値を調べるのが基本です。値がはっきりしない場合は、追加の検査や再検査を行うこともあります。心臓に負担がかかっていないか、心エコーやレントゲンで確認することもあります。
治療の方法はいろいろ
- お薬で抑える:一番よく選ばれる方法。続けて飲ませる必要があり、定期的な血液検査も大切です
- 食事で管理する:ヨウ素を控えた専用フードを使う方法
- 放射性ヨウ素治療:しっかり治したい場合に選ばれますが、対応できる病院は限られます
- 手術で取り除く:選ばれることは少なくなってきています
どの方法が合うかは、猫さんの年齢や他の病気(特に腎臓)、ご家族の通院やお薬の負担などを考えながら、獣医師と一緒に決めていきます。
腎臓のことも気をつけて
実はこの病気、腎臓への血流を増やす作用があるため、隠れている腎臓の不調を見えにくくしてしまうことがあります。治療を始めたら腎臓の数値が変わることもあるので、治療の前後でしっかり腎機能をチェックすることが大切です。
最後に
「よく食べているのに痩せてきたな」「最近なんだか落ち着きがないな」そんな変化に気づいたら、年齢のせいと決めつけず、一度血液検査を受けてみてくださいね。早めに見つけて治療を始めれば、猫さんが穏やかで快適な毎日を過ごせるようになる病気です。大切な家族の小さな変化、見逃さないであげてください。